長谷ぶどう園はぶどうの栽培を始めて50年近くになる農家さんです。作業場のすぐ近くにぶどう畑があり、約1haの規模でニューピオーネとシャインマスカットを栽培しています。初日は皆さんの収穫の様子を見学しつつ、満杯になったカゴを軽トラに運びました。1カゴには6~7房のぶどうしか入らないのですが、1房が1㎏前後もあるため、2カゴ持つと10㎏以上の重さになります。ぶどうの棚の高さが身長より低いので、中腰で運ぶのが大変でした。1.5㎏の巨大マスカットにビックリ!
2日目からは私も収穫作業に加わりました。長谷ぶどう園の特徴は、ぶどう一つ一つにカラークリップの目印が付いており、収穫適期のぶどうが一目でわかることです。今日はオレンジ、明日は黄色といった具合にカラークリップで見分けて収穫していくので、素人の私でも簡単に収穫ができます。一方黒系のピオーネはクリップを使わないため、収穫には少し経験が必要なようです。
予定個数を収穫し終えると、作業場に帰り出荷調整の作業です。カサ(雨除け)の油紙を外して重量測定、重さ毎に仕分けしていきます。仕分けが終わると次は袋を外します。袋を外すと見事なシャインマスカットが姿を現しました。病気などによるロスがほとんどなく、「基本に忠実に、いつもぶどう優先で」という長谷さんの丁寧な仕事ぶりが結果に表れているのだと感じました。
その後の調整は、袋を外したぶどうを3~4名のパートさんと社員の方が化粧箱に入れるために余分な粒を落として適度な大きさに整えます。私は「つぶつぶ」と呼ばれる枝なしのパックを作りました。不良粒を混入させない丁寧さが求められ、とても気を遣う作業です。それでも長谷さんが直販をしているのは、収益性の高さと、お客さんの声が直接聞ける喜びからだそうです。
長谷さんがご自身の経営において大事にしていることは「段取り」とのこと。「できるだけ無駄に動かない=効率的に回す」ために、毎日翌日の準備は欠かさず行い、作業の動線、資材の配置、パートさんの要望まで、気配りがすごい!ぶどうの研修を受けたい方、特に直販のノウハウを知りたい方は長谷さんのところで研修を受けて学んだことを実践できれば失敗はないのではないでしょうか。積極的に仕事に取組み、各作業の背景・理由をしっかりと考え、質問できる人に対しては里親として丁寧に教えていただけるはずです。
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