令和7年度最後の5日間研修は、高松市内でトマトやキュウリなどの施設野菜を中心に栽培する池内さんの農園を訪れました。朝8時に到着すると、池内さんの奥さんが迎えてくださり、さっそくトマトの収穫へ向かいました。
池内さんが栽培する「フルティカ」という中玉トマトは、ゴルフボールより一回り小さいサイズのトマトです。ヘタの上にある節を指で押し込むと、ポキッと簡単に収穫できました。すでに4~5名のパートさんが作業を始めており、台車のカゴにはトマトが次々に積み上げられていました。私は芽かぎや葉かぎは行わず収穫に専念しましたが、本来は収穫と同時に不要な芽や葉を取り除く作業も行うとのことで、パートさんたちの手際の良さに驚かされました。
ミニトマトの収穫では、中玉トマトよりも実の数がずっと多く、枝の裏側までしっかり確認しないと取り残してしまうので注意が必要でした。袋詰めも数が多いので中玉より手間がかかりますが、栽培難易度としてはミニトマトは南米アンデスのトマトの原種に近いため、大玉中玉と比べて作りやすい品種だそうです。作業後にふと手元を見ると、手袋が真っ黒になっていました。初めて知ったのですがこれは「トマトタール」と呼ばれる灰汁のような成分で、一度付くとなかなか落ちません。トマト収穫の際は、素手ではなく手袋の着用をお勧めします。
袋詰めは規定のグラム数になるよう大きさを揃えて詰め、口をテープで留め、最後に池内さんの顔写真入りシールを貼って完成です。池内さんはすべての野菜を産直に出荷しており、県内のスーパーの産直コーナーなどで見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。顔写真を載せることで親しみを持ってもらいやすく、手に取ってもらう工夫の一つだと話していました。産直は価格を自由に設定できる一方、売れ残りは翌日に引き取る必要があり、1店舗あたりの出荷量も限られます。池内さんは毎日20~30軒の産直を回っており、朝6時に出発して帰宅が午後3時頃になることもあるそうです。手間を惜しまず、自分の野菜を適正な価格で販売したいという強い思いが伝わってきました。
池内さんと話していて印象的だったのは、「食べられるものではなく、売れるものをつくる」という言葉です。作り手としては多少のキズがあっても味は変わらないと思ってしまいそうですが、消費者の目線で商品をつくることが大切だと教えてくださいました。当たり前のようでいて、実践するのは難しいことかもしれないと思いました。池内さんはトマトのほか、露地でホウレンソウ、カリフラワー、ナスなど多品目を栽培しています。研修に行けばどんな野菜でも一通り学べるのではないでしょうか。30年間産直ひとすじで培ってきた販売ノウハウも、池内さんからしか学べない貴重なものです。興味を持たれた方は、ぜひ一度お話を聞いてみてください。農地機構にご連絡いただければお繋ぎします。
香川県農地機構内、香川県新規就農・農業経営相談センターの担当がご対応します。
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