小豆島から全国に活力を
一次産業(農業)、二次産業(加工)、三次産業(販売)をかけ合わせた経営を実践
井上 智博さん
栽培品目 | |
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経営面積 | 184,000㎡ |
労働力 | 163名 |
ホームページ | https://www.inoueseikoen.co.jp/ |
昔は田舎や農家である実家が好きではなく、高校卒業後、大阪の専門学校に。その後、神戸中央卸売市場の青果卸に勤めたのですが、そこで衝撃的な事実を目の当たりにしました。市場でのせりは、ブランド産地の農産物から順に行なわれ、弱小産地は後回しにされます。実家で作っていたみかんは弱小産地のものですので、ようやくせりの順番が回ってきてもなかなか買い手がつかず、信じられない安値で引き取られることもありました。
世の中は、ものをつくる生産者ではなく、それを売る流通が儲かる仕組みになっていることを知り、「これからの農業は、自分で売っていかなくてはいけない、という思い」と、「生まれ育った小豆島への思い」から、26歳の時に、実家のみかん、オリーブの農業会社へUターン就農を決めました。
島の耕作放棄地を少しでも無くしていきたいという思いで、高齢化や人口減少を理由に管理することができなくなった農地を買い取り、開墾してオリーブやかんきつ類を植えていっています。しかし、ただ植えるだけではだめ。引き受けた土地から収益を上げられるようにすることが重要だと思います。ビジネスとして成立しなければ、100年後の世代に財産として残せません。
そういった思いを伝えるシンボルとして、国のオリーブ栽培試験の委託を受け小豆島へオリーブがやってきた1908年からちょうど100年目にあたる2008年に段々畑を耕してオリーブ畑に変えた場所は、「百年の丘」と名付けています。
当社は、農業、農産物の加工、それを直販する通販やショップに加え、カフェ・レストラン事業や海外販売も行っています。日本の農業は栽培から製造加工、そして販売サービスまで行なう、一次産業、二次産業、三次産業をかけ合わせた経営を目指すこと(六次産業化)が重要だと考えています。
2021年10月からは新農舎の稼働を開始。1階に貯蔵庫、選果場、事務所とトイレ、2階には、収穫期に来てもらっているバイトの方たちに休憩してもらえるキッチン、シャワールーム、トイレ完備の休憩室、ミーティング室にもなる事務所があります。ぜひ研修に来てください。
香川県農地機構内、香川県新規就農・農業経営相談センターの担当がご対応します。
就農を決めたら、ご連絡ください。
香川県新規就農・農業経営相談センター
TEL 087-816-3955